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現場力

ソシオークグループ「現場力」インタビュー Vol.2 CS向上の取り組み 現場力作成者:ソシオフードサービス 栗原 利子さん(静岡県三島市の社員寮内の食堂勤務)

ソシオークグループの「現場力」とは

「現場力」とは、フードサービスや子育て支援、運行管理・移動サービスなど現場ではたらくソシオークグループの社員が自ら課題や改善点を見つけ、知恵と工夫によりチームで改善を重ねていく取り組みです。自ら考え実践するナレッジワーカーとしての誇りの醸成や、個人の持続的成長につながるとともに、各現場の意欲向上や組織の活性化にもつながっています。

12月のケーキの準備をする栗原利子さん

静岡県三島市のとある工場ではたらく男性単身者向けの社員寮があります。栗原利子さんは18年間、ここの食堂で寮生さんたちに美味しいご飯を作り続けてきました。コロナ禍の自粛によって、実家に帰宅ができず、家族に会って誕生日のお祝いが難しい寮生さんもいたそうです。そのような状況下で、栗原さんは「何かできないか」と考えました。毎月の献立計画の中から、最大限のCS向上へ取り組んだ現場力をご紹介します。

――今回の現場力は、CS向上として、寮生のみなさんの誕生日をお祝いするものですね。取り組むきっかけは何だったのでしょうか?

栗原 利子さん(以下敬称略):きっかけの一つはコロナでした。寮生さんたちは、いつもはみなさん和気あいあいとしています。同期同士で一緒に食事に来たり、カードゲームをしたりと楽しそうに過ごしています。コロナ禍となり、寮生さんの中には、家に帰ることができなくなり家族にも会えなくなる人もいました。私もみなさんと同じくらいの子どもがいるので、母親のような気持ちで「何かできないかな?」と考えていました。
そこで、この食堂独自の現場力として何かやってみようと考えたとき「寮生さんのお誕生日をお聞きして、その月に何か提供したい」と考え、ケーキを作ってお祝いしようとなりました。

――ケーキを作ることは、もともとの献立の予定にはなかったのですよね。寮生さんに提供するにあたり、大変だったことはありますか?

栗原:日々の献立は、本部のマネージャーが予算等も考えて作ってくれています。ケーキは献立にはないものですが、誕生日の人がいる月には、予算内に収まるように材料を自分で調達しています。例えば、いちごは高いのでドライフルーツを使用するというように、工夫して購入するようにしています。


――今回の現場力には、寮生さんたちへの愛情を感じました。

栗原:ありがとうございます。私はこちらの寮で18年やってきました。現場力としては、寮生さんにおいしいものを提供するということに尽きます。
寮生さんは結婚して出る人も多くいるのですが、結婚するとき挨拶してくれる寮生さんもいるんですよ。「お世話になりました」って。昨日もたまたま入ってきて「寮母さん僕の食事ありますか?ないなら誰かの食べちゃおうかな」なんて冗談を言ったり、「寮母さんの料理がおいしいのは僕が知っています」と言ってくれて、本当に可愛いなと思います。


――この先どのようなことに取り組んでいきたいですか?

栗原:いずれ若い世代の方を育成することも考えていきたいと思っています。そのときは、その人がやりやすいように教える方法を考えていきたいです。
私のモットーは「誰が見ていようが見ていまいがきちっと仕事をする」。寮生さんにいつも美味しいものを食べさせてあげられるように、何事もきっちり取り組んでいきます。